僕らの日常。 番外編
*edit
2010/02/13 20:38:12
2010/02/13 20:38:12
僕らの日常。
本日は影の苦労人である、じゅんじゅん編です。
「じゅんじゅん」って言うのは弟の幼馴染くんのあだ名だったりします。
なんか可愛いよね
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【僕らの日常。 じゅんじゅん編】
「おーい、じゅんじゅーん」
呼ばれたくも無いあだ名を大声で呼び、ぶんぶんと手を振りながら駆け寄るチビ。
くれはが気に入って引きずり込んだヤツなのだが、コイツが一緒にいるようになってからと言うもの、おれの日常が大きく変わった。
「恭ちゃんよぉ、じゅんじゅんって呼ぶんじゃねーって言ってんだろ?」
「だったら恭ちゃんって呼ぶのやめてよ」
「…」
恭ちゃん、と呼ぶのに慣れてしまった今、「本名なんだった?」なんて聞けるはずも無い。
これ以上何を言うわけでもなく、おれは顔をそらした。
「冗談だよ。なんとなく呼びやすくて呼んじゃってたんだけど、これからは、じゅんって呼ぶから」
に、と笑顔を見せ、そう口にする。
いつだってこいつは笑顔を見せる。
こんなに素直に笑えるのは、少しうらやましいと思う。
「いい。おまえなら、許す」
「へ?」
笑うことの大切さを、教えてくれるから。
本当は恥ずかしいそのあだ名も、おまえみたいなヤツが呼ぶならいいかと思うんだ。
「あ、おい、じゅん、じゅん!」
背後から声がして、振り返る。
快の姿を見て、おれは思わず眉をひそめる。
「おはよ、快」
「おー、恭ちゃん。うっす」
「…なんでおまえと青山はいちいち二回繰り返して名前を呼ぶんだ」
楽しそうに挨拶を交わしていた快と恭ちゃんが固まる。
何も言わずに背を向ける理由をハッキリ教えてくれ。
「だって、じゅんじゅんって呼ぶなって言うから。じゅん、じゅーんだったら良いかなって」
「同じだッ!!!」
青山のその一言で、朝の「まぁいいか」なんて思いが吹き飛んだのは…言うまでもない。